【完】僕と君のアイ言葉


ピピピ──



遠足のため、いつもより30分早い時間にセットしたアラームが鳴る。

二度寝しそうになるのを堪えて準備に取り掛かった。



「行ってきまーす」



そしていつも通りそう言うと、家を出た。



天気は快晴で、いくら朝とは言っても真夏なだけあって少し暑い。



学校へ着いた頃には少し汗をかいていた。



「おはよ!」



そして既に学校にいた愛奈に挨拶をする。



ポン──



すると突然頭の上に何かが置かれ振り返るとそこには宙がいて、私の頭の上にタオルを乗せていた。



「今日暑くなるらしいから、タオル貸してあげる」



「ありがとう」



お礼を言って受け取った。

けれどその時、ふと昨日の罪悪感がこみ上げてきた。

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