【完】僕と君のアイ言葉
『だったら悪いかよ!!!』
あの時、柄にもなく俺は大声を上げていた。
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俺と田中は彩のことで張り合っていた。
そしてそれを見た小西が俺達を追い出したんだ。
敵の立場である田中とトボトボと歩く。
特別、仲がいいとかそんなんじゃない。
だからお互い無言が続く。
けれどこの時から既に俺は変で、
『…もう、彩に関わるなよ』
先に言葉を発していた。
『宙くん急にどうしたの?』
コイツに〝宙くん〟とか馴れ馴れしく呼ばれると腹が立つ。