【完】僕と君のアイ言葉
「私は平気よ」
「ならぜひ」
私達は景色の眺めがいいバルコニーへと来た。
そして1つ間を明け、
「…涼と渉と私は昔家が隣同士でね、幼馴染みだったの」
話し出した。
「そんな2人によく、オムライスを作っていたの。渉はそのオムライスが大好きでね…だけど、2年前から食べなくなった」
その話を聞いて、私がお弁当を作った日のことを思い出した。
「その頃丁度、私と涼が付き合い初めたの。こんなこと、小松さんに言うのは何だけど…渉の好意に私気づいていたわ。けれど私が好きなのは涼。彼の気持ちには答えられなかった」
「…」
なんて答えたら良いのか分からずただ、黙って聞いた。
「だけど、渉は貴女みたいな素敵な人に出会えて良かったわ。貴女が渉を救ってくれたのよ。ありがとう小松さん」
「私はそんな…」
何もしていないのに。