【完】僕と君のアイ言葉
キーンコーン──
午前の授業が全て終わり昼休みに入った。
私は自分のお弁当を持って席を立つ。
やっと愛奈と話せる!
田中くんから離れられる!
私は解放感から自然と笑顔になっていた。
「まっ「一緒に食べようよ」」
愛奈の名前を呼ぶ私の声は見事に田中くんの声に遮られてしまった。
今、〝一緒に食べようよ〟って聞こえた気がするんですが…
私はゆっくりと田中くんを見返した。
田中くんは笑顔で私を見ている。
マジですか…
「彩どうしたの?食べないの?」
愛奈は私の席まで来て聞いてきた。
食べたいよ。
お腹ペコペコですよ。