【完】僕と君のアイ言葉
「その…」
「僕達一緒に食べてもいいかな?」
私がなかなか言えなかった言葉をいとも簡単に田中くんは言ってしまう。
「えっ、ど、どーぞ」
普通にOKしちゃったよ…
「ありがとう。じゃあ、行こっか」
田中くんはそう言うと席を立ち始めた。
私も慌てて田中くんの後に続く。
そして私達が来たのは誰もいない屋上だった。
天気は晴れていて、空には雲1つない。
「気持ちぃ~!」
あまりの気持ちよさに言葉が出る。
「うん、そうだね」
田中くんの綺麗な黒髪が風になびいている。
見るからに猫っ毛の髪は太陽の光で透き通って輝いていた。