【完】僕と君のアイ言葉
「じゃあ、食べよっか」
田中くんは私に優しくそう言った。
私は自分のお弁当を広げる。
「いただきます!」
今朝自分で作ってきたお弁当を頬張る。
田中くんはと言うと、ジュースを飲んでいるだけ。
「お弁当は?」
食べないとお腹すいちゃうよね?
「あぁー…今日寝坊したから買いに行く暇なくて」
そうだったんだ…
でも、成長期の男の子が食べないとかダメだよね。
「じゃあ、私のお弁当半分あげるよ!」
私はお弁当箱の蓋におかずとご飯をよそう。
「はい!これ食べて」
田中くんはそんな私の行動に目をパチクリされていた。