【完】僕と君のアイ言葉
仲良し3人での会話は楽しくて、あっという間に教室の前まで来ていた。
「それじゃあね!」
1人だけクラスの違う宙とはお別れし、私達は教室に入った。
のんびり話していたこともあって、教室にはほとんどの生徒が登校していた。
でも、田中くんはまだ来ていなかったみたい。
机には鞄がかかっていなかった。
休み…かな?
でも、お弁当作るって約束したし…
きっと遅れて来るよね?
でも田中くんは、朝のHRにも授業にも来なかった。
そしてとうとうお昼休みになってしまった。
視線の先には2つのお弁当箱が入ったバック。
食べる人のいなくなったお弁当を見ていると寂しく感じる。
「田中くん来ないね」
愛奈が私の心情を察したのかそう言った。
私はその言葉に頷くことしかできない…
なんでこんなに複雑な気持ちになるんだろう。
…そっか、お弁当せっかく作って来たのに、食べてくれる人がいないからか。
それなら…