【完】僕と君のアイ言葉
「田中くん今日休みみたいで、お弁当余っちゃったから…」
これで気持ちが楽になるはず。
「…俺が貰っていいの?」
「うん。貰って!」
でもお弁当は渡したはずなのに、心はモヤモヤしたままだった。
なんで?
宙、貰ってくれたじゃん。
どうしてモヤモヤしたままなの?
「彩?」
愛奈が心配そうに私の顔色をうかがう。
ポンッ──
いつの間にか下を見ていた私の頭に何かが乗っかった。
「それ、僕のなんだよね」
この声…
「君には悪いけど、僕が貰うね」
田中くんだ…!!