【完】僕と君のアイ言葉
「田中くん!おはよう!」
私は飛びっきりの笑顔を作って言った。
泣いていた顔を塗りつぶすように。
「…なんで泣いて「田中くん来るの遅いよー!?遅刻常習犯だね!」」
田中くんの言葉を遮り、私は1人で話し始めた。
田中くんは言葉を遮られたため、浮かない顔をしている。
でも今の私にそこまで構う余裕なんてない。
ごめんね、田中くん。
私の強がりに付き合って…
心の中で呟く。
「…田中くん、今日のお昼彩と食べていいかな?」
愛奈は私のことを心配していた。
「うん…」
田中くんも愛奈の言った言葉に静かに頷いていた。