【完】僕と君のアイ言葉
予想もしなかった言葉に驚いた。
だけど、素直ってなにがなの??
「…彩」
「愛奈…私なにも分からないよ…」
この胸のモヤモヤも。
突然溢れ出る涙の理由も。
なにもかも全て…分からないよ。
どうしてこんなに胸が苦しいの?
どうしてこんなに田中くんのことを思い出すの?
「分かんないよっ!!!!」
私は立ち上がると感情のままに走り出した。
走り出している時も涙は流れ続け、胸も苦しかった。
そしてしばらく走り続けると人気のない場所へと来ていた。
私が今いる所は空き教室や科学室とか、教科で使う教室しかないためお昼のこの時間は人気がない。
静かな場所…
私は自分の気持ちを落ち着かせるため、歩き回ってみることにした。