【完】僕と君のアイ言葉
結局あれから田中くんに連絡先を聞くことはなかった。
あの日、自分の気持ちに気がついたけれど…
その時点で私の失恋は確定であって、進展も何も無い。
それ以上に、田中くんといつも通りに会話をすることに必死だった。
この気持ちに気づかれないよう、頑張るだけ。
「おはよ」
その結果、田中くんはいつも通り私に挨拶をしていた。
「お、おはよう…」
なのに私は余所余所しくなってしまう。
でも彼は私の様子を特に変に思っている様子は無く、それはそれで少し複雑な気分になる。
少しは私のことを気にして欲しいとか思ったり…思わなかったり…思ったり…
女の私が思うのもなんだけど。
女子ってめんどくさい…