【完】僕と君のアイ言葉
そんなことを考えながら隣の席を盗み見た。
田中くんは今日提出の宿題に慌てて取り組んでいる。
きっと提出なこと忘れていたんだね。
普段余裕な顔しているくせに、意外と間抜けなんだなぁ…
でも余裕なのは私達の前…だけか…
『また、会えるよな?』
『…そう…だよな…何聞いてるんだか…ははっ』
この間の田中くんを思い出した。
吉田先生の前じゃそのポーカーフェイスもすぐに崩されていたし…
田中くんをあんな表情にさせちゃう先生は…何者なのかな?
どうしたら私のこと見てくれるのかな?
どうしたら私は君のポーカーフェイスを崩せる??
気づいたら私は答えの無い質問を頭の中で浮かべていた。