【完】僕と君のアイ言葉
それから少し経ち、田中くんは大きく伸びをしていた。
きっと宿題終わったんだ。
さっきのこともあるため、横目で盗み見る。
「あのー」
突然田中くんは口を開いた。
私はドキッとし、素早く視線を外す。
なにも見ていないふりをする。
「さっきから視線が痛いんですけど」
だけど、田中くんにバレていた。
どんなにコッソリ見ていても気づくとか…
田中くんって何者なの!?
「僕は田中渉。人間です」
「えっ?」
私の心まで読み取った!?