【完】僕と君のアイ言葉


「星が綺麗ですね」



そして、沈黙を破ったのは彼の方だった。



周りが暗いため、星がより綺麗に見えていた。

また、涙のせいもあるのか余計にキラキラして見える。



こんなに空が、星が綺麗だったこと気づかなかったなんて…



「そうですね」



私はたった一言、言葉を返した。



失恋したけれど、今、こうして空を見上げられている。

下ばかりじゃ分からないこともあるんだ。

初めて、上を見た時に気づくこと。



「じゃあ、僕はこれで」



「じゃあ」



私達はそれぞれ帰る場所へと帰って行った。

< 7 / 258 >

この作品をシェア

pagetop