【完】僕と君のアイ言葉


すると掲示板に目が止まった。



「つ、次の時間、英語小テストなんだね!勉強した!?」



咄嗟に思いついた言葉を口にする。

そして言った瞬間、私は後悔した。

予想通り田中くんの表情は一瞬曇った。



「あぁ…僕英語得意だから」



「そ、そうだったんだ!」



だって、英語の先生は吉田先生だから。

この間の田中くんの様子を見ていたのに、私はなにをやっているんだろう。

どう考えたって、この話はタブーじゃん。



「それより君の方は?」



「私?」



まさか自分に話を振られるとは…



「…やばいです」



英語とか1番の苦手科目。

他人の心配よりも自分の心配をしなさいよ、ってね。

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