【完】僕と君のアイ言葉
キーンコーン──
「これで点は取れるはずだから」
「ありがとう」
5分という時間は本当に短かったけれど、好きな人に教えてもらえたこの時間は凄く幸せだった。
こんなこと前なら想像も出来なかった。
少しは進展したのかな?
少しは田中くんと私の距離は縮まっているのかな?
そしていつの間にか、いつも通りに会話をしていることに嬉しくなる。
変に私が気にしすぎたのかもしれない。
ガラガラ──
そんなことを考えていると教室に吉田先生が入って来た。
バラバラバラッ──
けれど教室に入って来てすぐに、先生はプリントを床にぶちまけていた。
「先生なにやってるのー」
「ごめんごめんっ!」
先生は慌てててプリントを拾い集める。