【完】僕と君のアイ言葉
「や…彩?」
「えっ?」
名前を呼ばれていることに気が付き顔を上げると目の前には愛奈がいた。
おまけに宙も。
「何回も呼んでたんだぞ?」
宙が私にそう言った。
呼ばれていたことに気づかなかったなんて…
「…ごめん…何かあったの??」
私は謝り聞き返す。
「宙がね、田中くんとどうなのか気になるんだって~」
「バカッ!!ちげーよ!心配してるんだよ!!」
愛奈は宙をからかって楽しんでいた。
宙の反応が面白かったのか、愛奈はニコニコしている。
「まぁ、私も宙も彩のこと心配なのよ…最近ずっと上の空だし、元気ないし…」
でも私に言った言葉は真剣だった。
2人から見る私はそう見えていたのか…
自分じゃ気づかなかった。