【完】僕と君のアイ言葉
「…田中くんに…」
先生の口から“田中くん”と言う言葉が出てきた時、ドキッと心臓が飛び跳ねた。
「連絡待ってるからって言ってもらえるかしら??」
「…」
先生の言葉を聞いてフリーズしてしまった。
「小松さん?大丈夫?」
大丈夫じゃないよ。
心が悲鳴をあげてるよ。
苦しいよ。
「…だ、大丈夫ですよ…分かりました」
先生と田中くん…連絡を取る仲なんだ…
私は勇気がなくて聞けなかった連絡先…
私に勇気があれば…
「でも…顔色が」
「大丈夫です!!」
私は必死に笑顔を作り大丈夫と言い張る。
そんな努力とは裏腹に、冷や汗が出て来て体が冷たくなるのが分かる。