【完】僕と君のアイ言葉
「ほ、ほんとに!?!」
ついその言葉が嬉しくて聞き返してしまった。
「…だったら悪い?」
「嬉しいです!!」
「変なの」
変でも何でもいいよ。
田中くんに心配されるなんて嬉しいよ!!
恋って不思議だね。
好きな人の言葉一つでどうにでもなるよ。
「まだ寝てなよ」
田中くんは気まづくなったのか、私にそう言って椅子から立ち上がった。
「…うん、ありがとう」
行っちゃうのは寂しいけれど、その優しさは心に染みる。
「…田中くん」
気がつくと私は田中くんの名前を口にしていた。
田中くんはゆっくりと振り返った。