【完】僕と君のアイ言葉
「うん!」
「そしたら僕言っていた用事があるから行くね。本当は送ってあげたいんだけど…ごめん」
用事って今の電話の人かな。
それに送ってあげたい、って言ってくれただけでも嬉しいよ。
「大丈夫!気をつけて帰るから!」
私は田中くんに向かってピースをしながら言った。
「そうだ、何かあったら連絡ちょうだい」
「えっ?」
「君、危なっかしいから心配」
そう言いながら私にラインのQRコードの画面を向けた。
これって…もしや…!?
「ほら、君の携帯で読み込んで」
催促されて田中くんのQRコードを読み込んだ。
そして田中くんを友達に追加する。
彼の連絡先の入ったこの携帯は、たった今私の大事な大事な宝物となった。