ミルク色のキセキ



何か、懐かしいね。


……え?


前もこんなようなことあったよね?


……嘘、覚えてるの?


俺本当は直接ケータイ渡そうと思ってたんだけどさ、上手く話せないだろうと思ってコッソリ引き出しに入れようとしてたんだよね。


そしたら君が来て、勇気だして渡したけどあの後すぐに教室でてごめんね?


俺すごい感じ悪かったでしょ。


……そうだったの?


もしかしたら君も同じ?


少しだけ顔を赤くしながらあの人は私の目を見る。


真っ白なセーターに顔の赤さが映える。



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