隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


「私、一言もやるなんて…」



「せっかくみんなが賛成してくれてるんだぞ?ふたりならお似合いだろ」



「せ、先生……」



そう言う先生は、とても楽しそうだ。



「はぁ……」



もうこの結果を覆すことはできないと悟った宙は、隣でため息をついた。



ため息つきたいのはこっちだよ。



一部の男子にはヒューヒューと冷やかしを受け、楽しそうなクラスメイトは私たちに何を期待しているのか……。



キーンコーンカーンコーン♪



授業の終わりを知らせるチャイムが鳴り響く。



昨日から一緒に学校祭委員をやることになり、同居することになり……



しまいにはふたりで主役をやることになり。



私はなんて不運なんだろう。

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