隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


「頑張ってね、茉奈ちゃん」



「頑張ってねじゃないよ、すみれー」



学校からの帰り道。



すみれに泣きつく私。



「いいじゃん、ふたりともお似合いだと思うよ?」



「たっくん!元はといえばたっくんだよー」



たっくんが進めていっちゃったから、結局主役をやることになっちゃったんだから。



「ふたりを推薦したのは俺じゃないし?な、宙」



ガシッと宙の肩を掴むたっくん。



宙は嫌そうにため息をついた。



「主役は別に…。ただ、白雪姫がコイツなのがな」



「それはこっちのセリフ!私に白雪姫なんて似合わないけど、宙が王子役とかもってのほか!」



「もう、茉奈ちゃんも碓氷くんもやめてよー」



すみれに注意されたら、やめるしかない。

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