隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
「白雪姫?白雪ー?……茉奈ちゃーん!」
「あ、は、はい!」
いけない、ぼっとしてた。
場面が変わって森のシーンここから私の出番だ。
「じゃあ茉奈ちゃんからお願いね?…始めっ」
練習を進めていくのは、現役演劇部の女の子。
劇の練習はこの子がリーダーだ。
リーダーの“始めっ”の合図で始まっていく。
えっと、私のセリフは……
「猟師さん、一体どこへ…」
「はいはい、ストーップ!」
「…へ?」
突然止められる読み合わせ。
「茉奈ちゃん、棒読みすぎだよ!もっとこう……気持ち込めて!」
リーダーに止められて、注意を受ける。
リーダーが見せてくれた見本は、とても白雪姫らしい。
なんかふわふわしてて、女の子っぽくて……
って女の子らしくない私にはできないんじゃ…?