隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


「猟師さん、一体どこへ行くのですか?」



私のできる限りの力をだして演技をする。



恐る恐るリーダーを見ると、パッとしない表情。



やっぱり……ダメですかね?



「それは……やっぱり私に白雪姫を殺すことはできない!白雪姫」



「はい」



「実はお妃様が白雪姫の命を狙っているのです。」



「お妃様が!?」



「ですが、私には白雪姫を殺すことなんてできません。どうか、この森に隠れていてください」



そう言って猟師が森を出ていく。



ここまででこの場面は終了。



「はぁっ…」



緊張した……ただの読み合わせなのに。



一気に気が抜けて、思わずため息がこぼれる。

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