隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
「「いただきまーす!」」
最初に大好きな唐揚げを口に入れる。
「美味しいっ」
お母さんと、同じ味。
宙が作ったもののはずなのに。
同じタイミングで宙も唐揚げを口にしていたらしく、「うまっ」と呟いていた。
我ながらいい出来、ってところかな。
「あれ…?」
「お前ら…」
同じ頃、何かに気づいたような反応をするすみれとたっくん。
「ん?」
唐揚げを頬張りながらふたりに反応する。
なにかしたかな、私。
それとも宙?
ちらっと見てみるが、宙は普通に自分の作ったお弁当を食べている他、特に変わったことはない。
相変わらず、私は頭にはてなを浮かべたまま。
「茉奈ちゃんと碓氷くんのお弁当、一緒?」