隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


いつもならお母さんが美味しいご飯を作ってくれてたんだけど、あいにく今はいない。



自動的に自分たちで作らなければならない。



だからといって、私は作れない。



宙だけなら別にいいけど、すみれとたっくんにはあんなめちゃくちゃな料理なんて食べされられない。



いつも宙にはなんか負けたくなくて対抗心を持ってしまうけど、私が料理できないことなんて、自分が一番よくわかってる。



「何食べたい?」



「え…」



「おっ、宙の手料理食べれんの?」



「碓氷くんの料理食べてみたい!だって、いつも茉奈ちゃんのお弁当美味しそうだったし…!」



今日も作るんだ と驚く私とは裏腹に、目を輝かせるたっくんとすみれ。



たしかにお弁当美味しそうだよね。



私も思わず〝美味しそう〟だなんて口に出しちゃったし……

< 150 / 314 >

この作品をシェア

pagetop