隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
「あぁ?残して置くのが悪いんだろーが。……うめーっ」
宙は頬に手を当てながら、美味しそうな表情を浮かべて食べている。
私の唐揚げなのに……
なんでアンタが味わってんのよ。
食べ物の恨みは怖いんだから。
「もうアンタと口きかないから」
「誰もお前と口ききたいなんて言ってねーし。好きにしろよ」
あームカつく!!
いいよ。
本当に一言も口きいてやんないんだから!
すみれは少し心配そうにしているけれど、すみれもたっくんもそんなにこの喧嘩は気に止めていないみたい。
こんなことでまた喧嘩を起こして呆れられているのか……
でも今回は宙が悪いんだからね。
私が唐揚げ大好きなことを知っているくせに奪ったんだから。
宙は毎日毎日私の嫌がることしかしない。
だから、やっぱり宙なんて大ッ嫌い。