隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


「本当不器用だよな、宙」



「不器用だ…?」



どこが不器用だっていうんだ。



運動だって人並み以上にはできるし、学力だってそこそこ上位にいる。



おまけに家事だって人並みだ。



「あぁ。宙は恋に不器用すぎる。もっと素直になればいいんだよ」



「素直にって、どうすれば…」



いまいち素直になるってことがわからない。



「そのまま伝えればいいだろ?好きだって」



はっ?



何言ってんだよ。



告白しろって言うのか?



まず、したところでアイツに拒否されることくらい目に見えている。



どう考えても、アイツの目に俺はいない。



ただの幼なじみ。



または、ただの大ッ嫌いな隣人程度だろう。

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