隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
「茉奈ちゃん、おはよう」
「おはよー。寝すぎちゃった…」
私はまだルームウェアなのに比べ、私服に着替えて、髪までしっかり整っているふたり。
「みんな起きてたなら起こしてくれれば良かったのに」
「何回も起こしたんだよ?」
あれ……そうなの?
すみれの話によれば、すみれが起きた時に1度、着替え終わったあと、ご飯の前、ご飯のあと……
何回も私の部屋まで来て起こしてくれたらしいんだけど、爆睡の私は起きる様子もなかったみたい。
「ごめんね?」
なんだかとても申し訳なくなって謝った。
「あ、すみれだけじゃなくてね?碓氷くんも茉奈ちゃんお越しに行ってくれたんだよ?」
…は?
ニコニコとするすみれとたっくんとは裏腹に、フツフツと何か私の中で込み上げる。