隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
「ねぇ、宙。私の部屋入ったわけ?」
「あぁ、入ったけど」
冷たく言い放つ私に、淡々と答える宙。
「じゃあ、私の寝顔見た?」
そういうことだよね?
本当、最悪。
すみれがせっかく起こしてくれたのに、起きなかった私も悪いけど。
来る前にたっくんとすみれに止めて欲しかったな……
期待するだけ無駄かもしれないけど……
「見ないと起こせねーもんな。相変わらずブサイクな寝顔……」
「宙くーん?」
「……わかったって。そんなすぐは直せねーよ」
私がキレる前に、たっくんが宙を止めた。
いつもならこんな私たちのこと放っておいて、楽しそうに見てるのに。