隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
やっと抜いたかと思ったのに、私のペースに合わせるかのようにペースをあげる宙。
一体なんなの?
私のペースに合わせてくれてるわけ?
いつもいつも私が嫌がることばかりして……
そんなに私が嫌ならペースなんて合わせてないでもっと避けなさいよ。
なんて文句を言ってしまいたいけど、それはできない。
なんとしてでも口を開いてはいけない。
私が口をきかないなんて言ったんだから……
私の中のプライドが許さない。
いつの間にか家の前に着いていて、私はそのまま無視して家の中へ入ろうとした。
んだけど……
「…じゃ」
どんなに喧嘩をしようと欠かさない別れの挨拶。
それは毎日素っ気ないものばかりだけど……
「口をきかない」そう言った今日まで挨拶は欠かさないんだ。