隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
「今日の碓氷くんの特製お弁当はなにー?」
まるでクリスマスのプレゼントを開ける子どものようなキラキラとした目で私と宙のお弁当箱を見つめる。
「ちょっと、すみれ声大きいよ!」
もう終わったといえども、宙と同居していたのがバレたら大変なことになる。
お弁当を作ってもらってるなんて、みんなのネタにしかならない。
「ごめんね、茉奈ちゃん」
謝ったすみれだけど、とても楽しそうだった。
絶対謝る気ないと思うけど……
まぁ、いっか。
バレたわけじゃないし、この生活も終わりだし。
そう考えると、ちょっと寂しいかも……
なんて…!
そんなの関係ないよ!
同居が終わってよかった、うん、よかったよ。
心の中で納得させる。