隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
「ねぇ、いつまで繋いでるつもり?」
いい加減そう問いかけたのは、ショッピングモールについた頃。
「帰るまで」
……はいっ!?
帰るまでってつまり、学校に戻るまでっていう認識で間違いないですよね、宙さん。
それは勘弁…と宙の大きな手から逃れようと手を捻り離れようとする。
けれど、私の手は宙にがっしりと掴まれて離れない。
「離してよ」
「無理」
無理ってなに、無理って!
簡単でしょ?
こう、パって離せばいいだけだから!
「お前を離したくねーんだよ」
「え?なんだって?」
「な、何でもねぇ。今離したら、お前逃げるだろ」
そりゃ、当たり前じゃないですか。
今すぐにでも逃げて行きたいですよ。