隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


「相手の仕草とか行動にドキドキして、キュンとして、安心できて、気になって仕方がない……それなら、好きってことだよ?」



そっか。



最近は、宙にドキドキさせられっぱなしで、当たり前のように隣にいる宙に安心して……



「好き、なのかもしれない」



「素直じゃないね、茉奈ちゃんは」



「どうせ素直じゃないですよっ」



自分の中で〝好き〟という気持ちを認めた瞬間、何かが込み上げてきた。



宙に、会いたいな……



これが、好きってことなんだね。



「よしっ、茉奈ちゃんが恋心にも目覚めたし、美味しいもの食べに行こっ」



「なんだそれ…ふふっ。うん、行こ、すみれ」



勢いよく立ち上がって、すみれと仲良く歩く。



「どこのお店に入ろっか」なんてお店の看板を見ながら、学校祭最終日を楽しんだ。

< 292 / 314 >

この作品をシェア

pagetop