隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
「相手の仕草とか行動にドキドキして、キュンとして、安心できて、気になって仕方がない……それなら、好きってことだよ?」
そっか。
最近は、宙にドキドキさせられっぱなしで、当たり前のように隣にいる宙に安心して……
「好き、なのかもしれない」
「素直じゃないね、茉奈ちゃんは」
「どうせ素直じゃないですよっ」
自分の中で〝好き〟という気持ちを認めた瞬間、何かが込み上げてきた。
宙に、会いたいな……
これが、好きってことなんだね。
「よしっ、茉奈ちゃんが恋心にも目覚めたし、美味しいもの食べに行こっ」
「なんだそれ…ふふっ。うん、行こ、すみれ」
勢いよく立ち上がって、すみれと仲良く歩く。
「どこのお店に入ろっか」なんてお店の看板を見ながら、学校祭最終日を楽しんだ。