隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
「あ、たっくーん遅いよ」
「悪い悪い。先生に止められちゃったから……ごめんな、すみれ」
「ううん、いいよー」
この2人を見ているとなんだか温かくなる。
「おはよう、茉奈ちゃん」
すみれの目の前にいる私にも気がついたのか、笑顔を向けるたっくん。
「おはよ」
たっくんっていうのは、私の友達でもありすみれの幼馴染みでもある。
名前は竜也(タツヤ)っていうんだけど、みんなから〝たっくん〟とあだ名をつけられて、今ではすっかり定着。
発信源はすみれなんだけどね?
そんなたっくんと仲が良いのは、私の隣の席のアイツ。
優しいたっくんとは正反対の俺様でムカつくことしかしてこないアイツ。
そんなアイツが私は大ッ嫌いなんだ。