隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
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「どこ行くわけ!?」
家からずっと腕を引かれて夜道を宙と2人で歩く。
「スーパー」
「は?スーパー?スーパーなんかに行って何するのよ」
「買い物」
いや、それくらいわかるけど!
なんでその買い物に私も連れていかれなきゃならないの?
ってそんなことより……。
「いい加減離しなさいよ」
宙の大きな手でしっかりと掴まれている私の腕。
力を加減しているのか、全く痛くはないんだけど、なんだかリードされているのがムカつく。
「離したらお前、逃げんだろ?」
……確かに。
っていやいや!
「逃げる逃げないとかじゃなくて、アンタに腕掴まれてるのが嫌なの!だから離して」
「相変わらずお前はうるせーな」
「うるさくて悪かったわね」