隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


「どう?」



こっちを見て、私の顔色を伺う宙。



「美味しいよ。とっても」



悔しいけど、宙の料理は本当に美味しい。



「練習の甲斐があったな」



「練習…?」



「そう。お前に食べて欲しく……って、何でもねー。ほ、ほら、早く食べねーと遅刻する」



へぇ、練習したんだ。



しかも私のために。



つい口に出てしまったみたいだけど、その焦り具合とその照れた顔。



ちょっぴりかわいいなって思っちゃった。



大ッ嫌いだけど、少し見直したよ。



やっぱり私よりできるのはムカつくけど。

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