隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


「おい、本当に食べんの遅すぎ!遅刻するから早くしろよ」



「へっ?」



時計を見るといつもなら出ている時間。



「ちょっと!なんでもっと早く言ってくれないの!?」



「時間くらい自分で見ろよ」



やばいやばい、本当に遅刻する!



「ごちそうさまでしたっ!宙も早く準備して!」



「は?俺、もう準備出来てるし。置いてくぞ」



ちらっと宙を見ると、もう制服も着ていて準備万端。



「いや、待って!宙だけ遅刻しないとか許さない!」



「ったく、意味わかんねぇ」



私は階段を駆け上がって、急いで着替える。



「絶対部屋覗かないでよ!」



リビングにも聞こえるように、部屋から大声で叫ぶ。



「俺は変態じゃねーよ、バーカ!」



下から帰ってくる宙の声。



やりかねないから言ってるんだってば。

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