隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。



***



「おー今日もラブラブだなあ」



「先生…」



私たちが教室に入るなり、先生がそう口にする。



ラブラブとかありえない。



「先生、コイツとラブラブとかありえませんから」



今回ばかりは、宙に同意して頷く。



「今日は仲がいいんだな。よし、お前ら学校祭委員決定な!」




「「は?」」



クラスメイトからは盛大な拍手が送られる。



待って待って。



意味わからないから。



なんでみんなに拍手されてるわけ?



学校祭委員ってあれだよね?



約1ヶ月後にあるこの高校の学校祭のクラス代表になる学校祭委員。



「勝手に決めないでくださいよ、先生!突然学校祭委員とか意味わかりません!」



私は、先生に訴える。



「遅刻してきてんだからこれくらい当然。やってくれるよな?」




あぁ、これは逃げられないやつだ。



先生が不敵な笑みを浮かべながら私たちを見てくる。

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