隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
グゥ〜
違う、今のは私じゃない。
「宙だってお腹鳴ってんじゃん」
「仕方ねーだろ?こんな美味そうな匂いしてんだから」
自分もそう思うならからかわないでよね。
***
〜♪
しばらくして炊飯器が、ご飯が炊けたことを知らせる音楽を鳴らした。
「わぁー美味しそう!」
炊きたてのご飯は絶品。
炊飯器を開けると、白い湯気と同時にふわっと良い匂いが立ち込める。
ツヤツヤのお米が、さらに食欲を引き立てた。
「カレーもそろそろ良さそうだな。茉奈、ご飯よそって持ってきて」
「うん」
やっとご飯が食べられる!
待った甲斐があった。
「なんでひと皿?」
ルンルンと自分のご飯をよそって宙に渡す私につっこむ宙。
「だって私の分」
「俺のは?」
俺の……
宙の?