わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜
「………………。
桜ちゃん…とにかく今は朱里さんを探そう。
泣いてても…何も始まらないよ」
「ぅくっ……うん……ひっく……」
頭を撫でながらそう言うと、桜ちゃんは泣き止んだわけではないけど小さく首を縦に振りながら答えてくれた。
お願い…今は『あの子』は来ないで。
来たら桜ちゃんの泣き声で確実に見付かるし、当の桜ちゃんはきっと逃げることが出来ない。
そういえば私がゲームクリアしたとき、『あの子』は目の前にいたはずなのに消えたんだっけ?
でもまだいるってことは…もしかしてどこかからリスタート、みたいな場所があったりして?
誰かがゲームクリアする度に『あの子』はそのある場所まで戻って、またそこから目を求めて出てくる。
じゃあ、その場所は…?
…………なーんて、もしそうだったとして、その場所が特定できたとしてもあんまり関係ないよね…。
極力そこに近付かないようにする、くらいしか出来そうにないし。