わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜
「あ!悠人!
良かった、無事だったんだね!」
「お前こそ、『あの子』に追いかけられてたんだろ!?
怪我とかしてないか?」
「……………。
これ、夢かもしれない」
「え!?」
いきなりよくわからないことを言った歩に、思わず聞き返す。
少しうつむいていた歩の顔が、バッと上がる。
肩を掴まれていた悠人くんが、びくりとそれに反応した。
「だって……あの悠人が!
俺を!心配したんだよ!?」
「ちょっと待て。歩、お前は俺をなんだと思ってたんだよ」
「毒舌で他人とかどうでもいい人」
「………反論はしない」
「しないの!?」
「が、歩は他人じゃねーだろ」
「…………あ、そっか。
幼馴染みだからか。なるほど。
いやいや、俺今まで一回も心配されたことなかったしやっぱ信じられない」
「なんでだよ!」