わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜
狛くんの言葉に、さっきまではあがらなかった頭が自然にあがった。
頭の上にのせられた手は、それも構わずに私を撫でた。
「事故とかじゃない。自殺だった」
「……………」
「妹は、いじめられていたんだ。
俺の1つ下で、同じ高校に通ってた。
家でも毎日話していたし、仲も良かった。
それなのに俺は…いじめに、気付かなかった」
狛くんの目に、熱が宿った気がした。
狛くんって何を考えてるのかわかんない、なんて思っていたけど。
今はわかる。
本気で、悲しんでいるんだ。
「妹は死ぬ直前まで、学校楽しいよ、学校楽しいよって、嘘を吐いてた。
でも、今思えばそれが妹のSOSだったんだ」
助けてと。
嘘に、思いを乗せて。