わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜



「佐久間先輩に記憶も少し共有して貰って、桜サンとか、みんなの性格知って。

真似するの、結構大変だったんだよ~



しかも悠人サンに化けたとき、芽衣サン見破ったでしょ?
どうやったのか気になるところだけど~」


「な……てめぇ、俺にも化けてたのかよ!?」


「んー?うん、そーだよ~
でもバレちゃったから誰も殺せなかった」


「……………」



あれは…。


『何?』って聞いて、『人間』って、返ってこなかったから。


だから、わかったんだ…。



「他にもいっぱい化けたよー?
……特に、君とはよく会ったよ」



何処か含みのある言い方で、『この子』は狛くんを指差した。


……あれ?


おかしくない?


だって狛くん…私と会ったとき、歩にしか会ってないって…。



「………会ったな。
と言うかここまで、君と君としか話してない」



チラリと私を見ながら言った狛くん。


多分片方の君が『この子』で、もう片方が私。



……………え。


それ、狛くん見破ってたってことじゃ…。




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