わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜



「ひ…光の…渦?」



光の渦。


そうとしか言い表せないような、摩訶不思議なものが壁に出来上がっている。


これが…外に繋がってるの?


「……前回の五人と同様に行方不明になっているだろうことを考えると、きっと戻ってきた私たちには質問攻めが待っているんでしょうね。
下手なことも言えないし、帰る前に決めておきましょうか」


……確かに、絶対警察沙汰になってるよね。


呪い、だなんて信じてくれそうもないし。



「もういっそ、恐怖とショックから記憶が曖昧になっててよくわからない、でいいんじゃねーの」


「……多少の演技は必要ね」


「じゃあ、目の前で友達をなくして、記憶も曖昧に…ってことで良い?」


「……まあ、記憶はあるけどあらかた嘘じゃないしな」


「そうしましょうか」


「狛くんも。良い?」


「…………。あぁ」



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