わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜
「先生っ!
その足に貼ってる湿布とか絆創膏とか、あと消毒液とか…誰が保健室から持ってきたと思ってるんですか!
心配してくれた芽衣に感謝も無しですか!?」
うっ…、と言葉に詰まる渡辺先生。
望絵の言うことは最もかもしれないけど、私的に、今はそんなことどうでもいい。
「………ごほん…そのー…」
「あー、大丈夫です。
それより早く行きましょう。
幽霊に襲われる前にここから出たいので」
先生の言葉を遮って、私は口を開いた。
先生は脂汗を額につけながら私の言葉に頷く。
居心地が悪くなったのか、いつもつけているネクタイピンをわざとらしくつけ直す。
望絵はまだ先生を睨んでいるけど…まぁいいか。放っておこう。
ポケットから紙を取り出し、確認する。
次は………
「ここから近いのは…技術室、かな」
家庭科室の隣だ。
数歩歩けば着く。