わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜
「ここからは全て噂なんだけど、4日目は職員室で広樹くんが見付かったみたい。
学校は警察によってしっかりと監視されていたのに、いつの間にか気付くと死体が…って感じだったらしいよ。
広樹くんもまた、智哉くんと同じ死に方だったんだって」
心臓を引きちぎられて、潰される。
血がそこらへんに飛び散っていたことと、血を引きずった痕がないことからその場で殺されたと判断されたらしいんだけど…。
警察の監視下でどうやったのかって話になって、捜査は難航。
「最後、5日目。
外で見張りをしていた警察が、屋上に人影を見付けたんだって。
なんだか様子がおかしい…そう思った瞬間、その人はそこから飛び降りた。
慌てて駆け寄ると、その人はもう死んでいて…明美さんだった。
でも不思議だったのは、その死に方なの」
どこから仕入れているのかは全くわからないが、皆が噂していたことを鮮明に思い出す。
皆、なんでこんなに詳細を知っているんだろうね、本当。
誰か警察に聞いた人がいるんだろうか?
「……自分で自分の首を包丁で刺して、それから飛び降りたらしいの。
しかも、包丁を刺したのは1階の生徒玄関…。
そこから屋上なんて普通なら行けるわけもないのに、ぽたぽたと血が続いていたんだって。
その血で、自分で歩いたとしか思えないような足跡までついていたらしいよ」