わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜
「あなたの…ちょーだい……
ちょーだい……」
ペタペタペタッ!
待ちきれなくなったようにリズムが早くなったその音は…私の前を、通りすぎた。
こちらに見向きもしない。
私との距離はほんの数センチ。
手を伸ばしたら確実にぶつかるこの距離。
どうして………?
「来るなぁぁ!!」
ペタペタペタペタペタ…………。
段々早くなる足。
その足は、明らかに先生に向けられていた。
一直線に、先生へ迫るそれ。
ずるずると足を引きずりながらも逃げようとする先生。
どうして先生は狙うの?
どうして私たちはスルーしたの…?
頭には、疑問しか浮かばない。