ヤンキー男子につきまとった結果。




「小さくて可愛いなぁ……」




ギューと抱きしめられ、困ったように香織ちゃんを見ると、香織ちゃんは爆笑していた。




もうっ、ひどいなぁ……みんなの視線痛いし……




「秋野くん、目覚まして!ここ学校!」





秋野くんの頬を数回ペチペチと叩くと急に我に返ったかのように私を離した。




「秋野くん、目覚めた?」




俯いてプルプル震えてる秋野くんの顔を覗き込むと、秋野くんは顔が真っ青だった。




そしてなにかボソボソと言っている。




「え、秋野くん、どうかした?」




それでもブツブツ言ってる秋野くん。




言葉を聞き取ると、




「俺は何をやってるんだ。ここは学校公共の場だ。他の奴らの視線がいてぇじゃないかよ。ってか他の奴らにはこれバカップルとか思われてたり……いや、そもそも付き合ってるとか知られてない奴には俺が強引にやったとおもわれる。てかそれ以前に俺こういうキャラじゃねぇよな。俺バカかよ。てか、本当は…」





と、ずっとブツブツ言っていた。





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